2013年8月26日

消毒用エタノールのススメ


秋は食中毒の季節。
まな板や食器の消毒は大丈夫ですか?

消毒といえばエタノール。
消毒剤は数あれど、まさにキングと言えるでしょう。
略してKOD (king of disinfection)。
…言いたかっただけですスミマセン、S. kodakaraensisディスってる訳じゃないです





①なぜアルコールなのか?

消毒薬には、アルコールの他にもヨウ素系や、塩素系、
界面活性剤系などがあり、それぞれ長所、短所があります。


殺菌効果は、実はヨウ素や塩素系の方が強いです。
たとえば、アルコール(エタノール)は細菌の種(芽胞)は殺せない。
ウイルスも△(インフルエンザは殺せるけどノロウイルスはダメ)
その点、ヨウ素は濃度によるけど芽胞もOKだし、
塩素はノロウイルスも殺せるとされています。


じゃあなんでアルコールが生き残っているのかというと、
僕は使い勝手の良さが効いてるんじゃないかと思います。

  • 拭き取らなくても、揮発性が高いからすぐ乾く。
  • 色が残らない。極端な肌荒れが無いから皮膚にも使える。
  • 口に入っても比較的安心。

この辺を踏まえて、適材適所に使えば良いのでは。
(たとえば、ドアノブやトイレは塩素系、
食器やテーブル、おもちゃはアルコールとか)


ちなみに、良く誤解されますけどアルコールは濃けりゃいいもんじゃないです。


アルコール濃度と消毒効果


上図は日本食品洗浄衛生剤協会HPからお借りしたグラフです。
横軸がアルコール濃度、縦軸は細菌を殺すのに要する時間です。
70% w/vで最も死滅させる時間が短い=良く効くことが判ります。




②「飲用可能な」エタノールを!

薬局に行くと、消毒用エタノールという商品が売っています。
でもこれは、食器にかける為には作られていません
どういうことか?
機会があれば薬局で商品ラベルを見て頂きたいのですが、
消毒用エタノールには「イソプロパノール」が入っています。
なぜ入っているかというと、酒税対策です。
純粋なエタノールは、飲用できるため「酒税」がかかります。
そこで、外用消毒剤にはイソプロを入れて非飲用にしているのです。


非飲用という位ですから、当然消毒用エタノールは飲めません。
というか口に入れてはいけないんです。
それほどではないですが、毒性があります。
wikipediaにも書いてありますねhttp://ja.wikipedia.org/wiki/消毒用アルコール


せっかくエタノールを使うのだから、
その特徴である「安全性」を最大限活用したいですよね。
食器や手指の消毒にも使いたい。
それなら、多少値が張っても「安全な」=飲用規格のものを。
私はそう思います。


まあ、ホントは96度のウオツカとか使うのが良いんですが、
流石に消毒に回すにはもったいない。
食品添加物規格の製品なら、まあ合格かなと、妥協しております。



こいつを100均で買った霧吹きに入れて、台所に常駐させています。
なかなか便利ですよ。


裏技として、ゴキブリにエタノールをぶっかけると一瞬で動かなくなります。
台所とかで殺虫剤使いたくない場合にはかなりオススメ。


>(:|三) <オススメ




1 件のコメント:

  1. 貴重な情報をありがとうございます!
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