2012年6月1日

針ノ木岳(北ア)・雪上訓練

先週末は雪上訓練に行ってきました(5/26〜27)。
メンバーは先生役のKさんと、私とDさん、Nさんの四人。
特に私はまともな雪上訓練は初と言って良く、大変勉強になりました。
場所は北アルプス北部の針ノ木岳です。
そもそも栂池自然園から白馬大池で行う予定だったのですが、
ちょうどロープウェイが運休(!)だったため、急遽変更となりました。

あと5日遅かったら…





針ノ木岳北面の針ノ木雪渓は、日本三大雪渓の一つです。
(ちなみに残りは白馬大雪渓・劔沢雪渓だそうです)
この時期も多量の残雪があり、また結構な数の入山者がありました。
その多くが山スキーなど滑り系で、ツボ足の登山者は私たちを含め3組ほどでした。

初日は立山黒部アルペンルートの起点・扇沢駅より出発。
ゲートのある車道の左側に、登山口と入山ポストがあります。
途中何度か車道を横切り、本沢に出ました。
ここから沢を渡り(雪渓上を歩いて渡れた)、右岸側の雪の斜面を暫く歩くと
何度か堰堤を巻いたのち対岸側に大沢小屋が見えてきます。
私たちは小屋の少し上流側の雪面を選び、幕営地としました。
(以下・参考に地形図を示します)




初日は必要な荷物のみを持ち、少し上流側の右岸斜面(枝沢)で雪上訓練を行いました。
滑落停止3種類、キックステップとアイゼン歩行、スタカット(スタンディングアックス)、コンテ(ヒマラヤンコンテ、大阪コンテ)を教わりました。

滑落停止は、通常の反転の他に初期停止を2通り教わりました。
この日は雪が腐っていて、通常の反転では停止出来ませんでした。
雪面に座るような形で、石突きを脇に突き刺す方法のみ停止しました。
その日の雪の状況により、停止技術も異なるのですね。大変勉強になりました。

雪上ビレイは今回初めて習いました。
が、スタカットはともかく、コンテは全く止められる気がしませんでした。
どちらかというと大阪方式の方が、可能性はあるかな…。
ヒマラヤンはエイト環と環付きビナの相性がセンシティブなのがちょっと…。
いずれにせよ要練習です。



翌日は針ノ木岳まで行きました。

登りはじめ



マヤクボ沢上部



スバリ岳と鉢ノ木岳の最低鞍部より鉢ノ木岳(マヤクボ沢を詰めたところ)
結構高いです。



山頂の様子。雪は無かった


登り始めからしばらくは、鉢ノ木雪渓の本流に沿って高度を稼ぎ
途中数回の休憩を挟んでマヤクボ沢の方に入りました。
この沢は、急登→緩傾斜→急登→コルとなっています。
あとで気付きましたが、上の方がカールになっているのですね。
緩傾斜はカールの底だったのでした。
体力不足が祟り、コルに着いた時点で結構ヘロヘロでした。

ここから山頂までは夏道が出ていたのでアイゼンを脱いで歩きました。
山頂直下で、結構急な雪のトラバースが一カ所ありました。
ピッケルを刺して超えたのですが、雪に刺さればとても頼りになりました。
重いけど持ってて良かった。山スキーの人も登ってたけど、どうやったんだろ。

中古で買ったピッケル

その後、雪渓の雪が腐っていたのでグリセード&シリセードで下山しました。
帰りは早かったと思います。

全体的に非常に楽しく勉強になる山でした。
この時期は雪崩が落ちきっていることもあり、比較的安全に登山が出来る季節だと思います。
厳冬期は雪崩が多いエリアらしいので、僕にはまだ覚悟が足りないですね。。
今回覚えた事を次回の山に活かせれば良いなと思います。



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